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CMCバッグの入替え手術

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CMCバッグについて

CMCとは、Carboxy Methyl Cellulose(カルボキシメチルセルロース)の略で、CMCバッグはCMC、メチレンブルーの混合物質からなるハイドロジェルバッグです。メチレンブルー色素はバッグの製造過程において細菌に汚染された場合色が変わることを示すマーカーとして混合されていたようです。この色素の為に新品の場合CMCバッグは青緑色をしています。

CMCバッグ内容物が体の成分に近いということ、バッグ自体の価格が安いということから、数年前まで豊胸バッグとしてかなりの量が使われていました。日本でも、CMCバッグによる豊胸手術が激安料金で大々的に宣伝され、多数の手術が行われていました。

しかし現在その安全性が疑問視されており人体にどのような悪影響を及ぼすかわからないため、欧米各国では使用中止命令が、日本でも使用自粛勧告が出ています。そのために最近CMCバッグの入替え手術を希望される方が多く、「数年前にCMCバッグを入れたが抜去した方がよいか?」「入替えをしてもらえますか?」等の問い合わせが殺到しています。今回CMCバッグの入れ替え手術をした患者様の協力を得て、バッグの入れ替え手術の詳細を提示させていただくことになりました。御心配な方は相談ください。

以下にCMCバッグの特徴を示します。以下の症状に適合する方はCMCバッグが入っている可能性があります。

1 . 激安料金で豊胸手術を受けた。

2 . 手術直後は胸が張っていたが、バストサイズが小さくなってしまった。

3 . バストが硬く、一部にしこりを触れる。

4 . バストの形が不自然で、取って付けたような胸になってしまった。

5 . バッグの形が浮き上がっていてバッグが入っていることが明らかである。

6 . 触るとペコペコしたバッグを触れる。

7 . 皮膚の上からバストの一部がへこんでいるのがわかる。

過去にCMCバッグを入れた方は、ご相談ください。入替が必要か否かをアドバイスいたします。

他院修正CMCバッグ入替え

術前

術後58日目

取り出したCMCバッグ

取り出したCMCバッグ 拡大

40歳、既婚。CMCバッグ入れ替え手術
もともとバストが小さかったために、大手美容外科で値段の安い方法で豊胸術を受けた症例です。最初は胸が張っていましたが、徐々に小さく硬くなってきて、更に胸が離れて開いて見えるようになり、胸壁にバッグがくっ付いてバストの動きは無くなり、一部へこんで、横から見ると波打ったように見える箇所も出現しました。バストの形が不自然で、触るとペコペコして何か入っているバレバレになってきたので修正を希望して御相談いただきました。大きさは現状からあまり変わらないようにして、バッグが入っている違和感を少なくしたい、取って付けたような胸ではなく自然な形の胸にしたいと望まれていました。腋窩切開を加え、人工乳腺の入れ替え手術を行いました。乳腺下スペースに入っていたCMCバッグを取り出して、大胸筋下にスペースを作製し新しいバッグをを入れました。自然で柔らかい胸を作製することが出来ました。
乳腺下のスペースに入っていたCMCバッグは、破れてはいなかったものの、バッグ周囲に厚い被膜形成され拘縮をしている状態でした。症例写真の下に取り出したバッグの写真を提示しました。取り出したバッグは本来の丸い形が維持されておらず変形していました。色素(メチレンブルー)は内部で凝集している様子が認められました。欧米各国での発売中止命令以後CMCバックの入れ替えを希望される方が急増しています。入替えの手術は通常の手術より技術を要します。バッグ入替え手術の名医にお願いするのが良いでしょう。

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他院修正CMCバッグ入替え

術前

術後19日目

取り出したCMCバッグ

破損した右CMCバッグ拡大写真

28歳、未婚。CMCバッグの入れ替え手術
6年くらい前にCMCバッグにより豊胸手術を受けた症例です。手術料金が激安であったためにCMCバッグを選択されたようです。豊胸手術、最初のうちは問題なかったのですが、1年半ぐらい前から、右胸が小さくなり、左胸は硬くなり、少し張ってきたために入れ替え手術を希望して御相談いただきました。右胸はバッグが小さくなっており、CMCバッグが破損している可能性が高く、更に左胸はカプセル拘縮を起こしている可能性が高いと思われました。バッグ入れ替え手術の適応と考えられたために、前回入れたCMCバッグをシリコンバッグに入れ替えました。予想通り右胸は破れていて、CMCジェルはバッグ外に滲みだしていました。大胸筋下に新たにスペースを作製しシリコンバッグに入れ替えを行い自然な胸になりました。
CMCバッグはその価格が低く、手術料金を激安に設定することが可能であるとの理由から、数年前に大手クリニックで多数使用されたという経緯があります。しかし、バッグの耐久性が悪く、滲みだしたり破裂したりすることが認められ、安全性に問題があると考えられるために現在ではほとんど使われておりません。最初は良かったが、右胸が小さくなってきた。左胸は、硬く張っているなどの経過から、この症例ではCMCバッグが入っていると考えられました。右胸が破れていて、左胸は被膜拘縮を起こしている可能性が高いと思われ、シリコンバッグに入れ替える手術を行いました。右胸は破れていて、内部のジェルがバッグの外に出てしまっていました。被膜の内部を良く洗浄し、その部位とは違うスペースを作成しシリコンバッグを入れました。左胸のCMCバッグは破れてはいないものの、被膜とがっちり癒着していたために、CMCバッグを除去後、スペースを広げ新しいバッグを挿入しました。この症例のように破れて、内容物が外に浸み出していると考えられるケースには入れ替え手術を勧めています。

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Q&A

CMCバッグの入替えを希望しています

東京都杉並区在住、30歳代、女性

数年前に豊胸手術を受けました。手術前に入れるバッグを見せてもらったのですが、青色をしていたのでCMCバッグであると思います。そのときは安全性が証明されていると説明を受けましたが、最近、使用自粛勧告が出ているとのことを聞いて怖くなったので入替を希望しています。入れ替えることは可能ですか。

数年前にCMCバッグが豊胸手術に使用され、コストが安いこともあり、日本においては、他国では類を見ないほど豊胸手術が行われました。当時、CMCは安全と考えられていたようですが、その後、安全性に疑問が提示されたために、現在欧米では使用中止命令が出ている国もあるようです。日本でも使用自粛勧告が出ており、現在ではほとんど用いられてはおりません。入れ替え手術は、もちろん可能ですが、難易度の高い手術になるために行っていないクリニックもあります。入れ替え手術が可能であるか否かをお問い合わせの上で、まず診察してもらうのが良いと思います。

CMCバッグの青緑色の色素について教えてください

神奈川県横浜市在住、30歳代、女性

数年前にCMCバッグにより豊胸手術を受けました。当時はCMCバッグに青い色素が入っていると聞きましたが、特に興味が無かったために、詳しくは聞きませんでした。最近CMCバッグの安全性について騒がれていることを知り、なぜ色が付いているのか不安になりました。この色素は体に害がないのでしょうか。もしこの色素がバッグの外に滲みだした場合、どのような副作用が起こる可能性がありますか。

バッグに混入してある色素はメチレンブルーと言い、細菌が混入すると色が変わる特徴があります。バッグの製造過程において細菌などの混入が無いことを示すマーカーとしての機能を持つようです。もしバッグが破損して内容物が漏れ出した場合、尿、便が青色に変色したり、指のつめ、唇、皮膚が青色に着色したりする場合があると考えられています。また悪感、目眩、頭痛、震え、異常な疲労感、倦怠感などの症状が出る可能性があると言われています。一般的には一時的で徐々に順応する場合が多いために問題となることは少ないようです。もし症状が進行性の場合は、早めに医師に相談するほうが良いでしょう。

CMCバッグを入れましたが胸がペコペコしています

埼玉県所沢市在住、30歳代、女性

数年前に大手美容外科で豊胸術を受けた者です。どんなバッグを入れたか詳細は忘れてしまいましたが、青色のバッグだったのでCMCバッグだったような気がします。最近胸が前より硬くなり、触ると一部ペコペコした感覚があります。インターネットでCMCバッグは安全性が疑問視されているという記事を見て心配になりました。バッグの入れ替えをしたほうが良いでしょうか。申し訳ありませんが教えてください。

CMCバッグは内容物が滲みだして、大きさが小さくなることがあると言われています。もし現在、触った感じがペコペコしているのみで、痛みがなく、バッグの大きさに変化がないようなら、滲みだしは、ほとんどないと考えられるので、そのまま少し様子を見ても良いかもしれません。ただし硬くなりペコペコしていることが不自然で美容的に気になるということであれば入れ替えを考えたほうがいいかもしれません。もし現在バッグの大きさが明らかに小さくなっているということであれば、滲み出しがあると考えられますので、前向きに入替えを考えられるのが良いと思います。入替手術に経験豊富な豊胸手術の名医に相談されるのが良いでしょう。

CMCバッグの入替えが出来ないと言われ困っています

千葉県千葉市在住、40歳代、女性

数年前に大手美容外科でCMCバッグの豊胸手術を行いました。その後特に気にならなかったのですが、CMCバッグの安全性が最近疑問視されているという記事を見つけ、不安になり、手術したクリニックを再度受診しました。「バッグを入れ替えてほしい。」と希望したところ、「取出しのみ無料でやりますが、入替えはできない。」と断られました。なんとなく不安なのと、この際バストのサイズを大きくしたいので、入替え手術を希望しています。バッグの入れ替えはできますか。

バッグの入替え手術は難易度が高いために、行っていないクリニックもあるようです。まずこのことを理解してください。中には入れたバッグの取り出しは可能だが、バッグの入れ替えはやっていないクリニックもあるようです。たぶんそのクリニックは入替え手術には技術的に対応不能ということなのであろうと思います。入れ替えを希望されるのであれば、入れ替えに対応する技術を持ったクリニックに相談されるのが良いと思います。
取り出しのみ希望ということであれば、豊胸術を受けたクリニックでは、無料でやってもらえるということなので、そちらでお願いするのも良いと思います。その際に注意してほしいのですが、取り出しが腋窩切開で行っているというのであれば問題ありませんが、取り出しは腋窩切開ではなく、乳房下縁切開や乳輪切開で行っているクリニックもあるようです。きちんと縫えば傷は目立たなくなりますが、傷がなくなることはありません。どこを切開して人工乳腺を取り出すのかということも、良く考慮して取り出し手術を検討されてください。

CMCバッグによる豊胸手術を受けて数年後から、胸に痛みを感じます

東京都渋谷区在住、40歳代、女性

数年前に他院でCMCバッグによる豊胸手術を受けました。手術後数年間は特に問題がありませんでしたが、最近、バストから脇にかけての痛みがあるために、少し心配です。またバストが少し縮んだようです。入れ替え手術をした方が良いでしょうか。アドバイスお願いします。

CMCは吸収性の素材で、破れた場合には体に滲みこんでいきます。その際に周囲に炎症を起こす場合があることが知られています。このケースの場合は、バストの大きさが縮んで、胸に痛みがあるということから、バッグの一部が破れて内容物漏れ出て、周囲に炎症を起こしているのではないかと考えられます。炎症が広がり症状が強くなる可能性もあります。CMCバッグの入替えに詳しい名医を受診し、早めに診察を受けられることをお勧めいたします。場合によってはバッグの取り出しまたは入替をした方が、良いかもしれません。